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  • 執筆者の写真Tsunehisa Araiso

観葉植物につく虫と駆除

クリスタルグレインに植え替えたポトス

植え替え方法は次のYoutubeで詳しく解説しています。 https://youtu.be/wE40ocv2LyM

(クリスタルグレインはアマゾンでお求めいただけます。)https://www.amazon.co.jp/stores/page/B42B8E78-BB44-4F10-B0B6-14EA10B3E2C3


観葉植物に付きやすい、アブラムシ、カイガラムシ、ハダニの性質とその予防方法についてお話します。(荒磯恒久:ラテラCTO、北海道大学名誉教授、理学博士)


アブラムシ

葉に付く虫といえばまず思い浮かぶのはアブラムシ。体長1.5~3mmの小さい虫ですが、葉にぎっしりと付いているのを見るとギョッとしますね。このアブラムシ、繁殖の仕方がちょっと変わっています。まず春に卵から成虫になったメスが単為生殖(メスだけで子を生むこと)で子を増やします。生物学的には「卵胎生単為生殖」と言って、自分と全く同じ成虫の形をしていて体内に既に子がいるメスを生みます。生まれた子は10日で子を産むようになるので短期間に爆発的に増えるのです。この方法による繁殖は春から夏の終わりにかけて行われます。秋から冬にかけては翅(はね)を持つオスが発生し、「卵生有性生殖」により卵を産んで、この卵が冬を越すのです。そして、この卵が春になって孵化するとメスのアブラムシになるのです。

この卵は葉の芽の部分に産卵され冬を越します。ですから、春のアブラムシの発生を防ぐ効果的な方法は葉の芽の周囲を注意深く観察して卵を取り除くことです。

雌のアブラムシは植物上でほとんど動かないので、他の植物から移ることは少ないのですが、密集して栽培しているときは隣の植物と葉が接触することで移ることがあります。しかし、秋から冬にかけて翅を持つオスが発生するときは、よそから飛んでくるので注意が必要です。


アブラムシは植物の地上部に付くので、ラテラのクリスタルグレインが無菌でも葉には付いてしまいますが、クリスタルグレンはアブラムシを予防する効果があります。それは、アブラムシは窒素肥料が過剰な土で育った植物に付きやすい性質があるからです。ラテラの観葉植物用と多肉・サボテン用クリスタルグレインは、それぞれに窒素とカリを必要量調整して配合しているので窒素過剰にはなりません。またカリウムはがっしりとした葉や茎を作りますのでアブラムシが植物に針を刺して栄養を取ることを妨げます。クリスタルグレインに植え替えると良いでしょう。

しかし、クリスタルグレインに植え替えても、卵が根に付いていた時など希にアブラムシ発生の可能性はあります。その時は鉢ごと袋をかぶせ、蚊取り線香で1時間ほどいぶすと取り除けます。また、牛乳を2倍に薄めてアブラムシの付いた葉にかけると、牛乳が乾くときにアブラムシの気門(腹部にある空気を取り入れる穴)を塞いで窒息死させることができます。この方法では処置後に葉を水洗いすることが大切です。


カイガラムシ

カイガラムシは見た目には目も足も翅もなく本当に貝殻のように見えますが実はカメムシに近い昆虫なのです。口に長い針がありこれを植物の「栄養を通す管(維管束)」に差し込んで栄養分を吸い取り植物を弱らせます。これはアブラムシとよく似ています。カイガラムシの種類はとても多く、世界で7300種、日本でも400種が発見されています。カイガラムシは観葉植物、多肉植物やサボテンによく付くのですが、実は果樹を初めとしてほとんどの植物に付きます。まさに植物のあるところカイガラムシ有りなのです。

ルビーロウカイガラムシという、まさにルビー色のカイガラムシは我が国では明治30年に発見され農家を悩ませ続けたのですが、1945年に九州大学でこのカイガラムシに寄生する新種のハチが発見され、これを放飼することによって駆除に成功したという歴史を持っています。

カイガラムシは種類が多いので、色や形も様々で白いものから赤いものまで多種多様ですが、大きさは概ね1~3mmです。卵は1mm程度で目では見えにくく、成虫になってから発見されることが多く、既に表面がロウなので被覆されているので殺虫スプレーなどは効果がありません。駆除するには歯ブラシなどでこすり落とすか、一匹一匹ヘラではぎ取ることになります。

発生経路は、①もともとの苗に付いていた、②風で飛んできた、③衣服やカバンに付いて持

ち込まれたなどが考えれます。根絶は難しいですね。しかし、カイガラムシは風通しが悪く、暗くて埃の多い場所を好むので、大事な観葉・多肉植物やサボテンの環境を整えてあげればその発生は大きく減少します。クリスタルグレインは内部での保水性がよく、表面は乾いていても植物は良く育ちます。カイガラムシを寄せ付けない環境を作ることができます。


ハダニ

ハダニは観葉植物ばかりでなく野菜など多くの植物の葉の裏に寄生する小さな虫です。体長0.4mmといいますからやっと目に見えるくらいの大きさです。ハダニは植物の細胞の内容物を吸収するので植物は光合成ができなくなり、白い斑点ができて、やがて枯れてしまいます。また花びらにも寄生するので開花期を短くすることもあります。アブラムシやカイガラムシは植物の内部組織の一つ、「栄養を通す管(維管束)」からアミノ酸などを吸収するのですが、ハダニは細胞の内容物そのものを吸収するので植物に与えるダメージが大きいのです。

ハダニはクモの仲間で糸を出し小さなクモの巣を作ります。繁殖は単為生殖と有性生殖の両方を行います。単為生殖でメスを、有性生殖でオスを生みます。アブラムシと似てますね。だから短期間で大繁殖する性質を持っているのです。ハダニは高温、乾燥を好みますので梅雨明けから増えることが多いようです。

どこからやってくるのでしょうか? ハダニはクモの仲間なので糸を長く伸ばし、風に乗って来ることもあります。また新しく買った苗に付いていることもあり、また衣服に付いていたものが植物に移るなど、やって来る経路は様々です。原因経路を遮断するのは難しいですね。

しかし、ハダニは水に弱いという大弱点を持っています。発生したハダニの数が少ないうちは葉に霧吹きで水をかけることで駆除することができます。アブラムシ駆除で紹介した「牛乳の水割」も有効です。大量発生した時も、薬剤に頼らず人や動物に安全な「でんぷんスプレー」を吹きつけて駆除することもできます。

毎日植物を愛でて、葉にも霧吹きで水を与える習慣を作れば、植物も元気になりハダニも寄ってこなくなります。


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