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  • 執筆者の写真Tsunehisa Araiso

~観葉植物の虫除け:カイガラムシ~

更新日:5月13日


観葉植物の葉や茎によく付く虫、アブラムシ、ハダニを見てきましたが今回はカイガラムシを取り上げます。

ガラムシは見た目には目も足も翅もなく本当に貝殻のように見えますが実はカメムシに近い昆虫なのです。口に長い針がありこれを植物の維管束に差し込んで栄養分を吸い取り植物を弱らせます。これはアブラムシとよく似ています。カイガラムシの種類はとても多く、世界で7300種、日本でも400種が発見されています。カイガラムシは観葉植物、多肉植物やサボテンによく付くのですが、実は果樹を初めとしてほとんどの植物に付きます。まさに植物のあるところカイガラムシ有りなのです。写真はルビーロウカイガラムシ(出典:Wikipediaカイガラムシ)で、日本では関東以西に広く分布し、お茶、椿、ミカン、柿などの多くの樹木に寄生します。

このルビーロウカイガラムシは我が国では明治30年に発見され農家を悩ませ続けたのですが、1945年に九州大学でこのカイガラムシに寄生する新種のハチが発見され、これを放飼することによって駆除に成功したという歴史を持っています。

カイガラムシは種類が多いので、色や形も様々で白いものから赤いものまで多種多様ですが、大きさは概ね1~3mmです。卵は1mm程度で目では見えにくく、成虫になってから発見されることが多く、既に表面がロウなので被覆されているので殺虫スプレーなどは効果がありません。駆除するには歯ブラシなどでこすり落とすか、一匹一匹ヘラではぎ取ることになります。

発生経路は、①もともとの苗に付いていた、②風で飛んできた、③衣服やカバンに付いて持ち込まれたなどが考えれます。根絶は難しいですね。しかし、カイガラムシは風通しが悪く、暗くて埃の多い場所を好むので、大事な観葉・多肉植物やサボテンの環境を整えてあげればその発生は大きく減少します。

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