top of page
執筆者の写真Tsunehisa Araiso

~春の風:ゼフィロス~

更新日:2023年5月13日

こんにちは、ラテラCTOの荒磯です。今日は2月19日、梅の便りが聞かれる季節になりました。春を呼ぶのは暖かいそよ風―これには洋の東西を問わず人々は特別な関心を持っていました。

ギリシャ神話には多くの風の神が登場します。春の風の神はゼフィロスです。ボッティチェリの名画「ビーナス誕生」や「プリマベーラ(春)」に描かれ、その姿を知った方も大勢いらっしゃると思います。

写真はビーナス誕生の一部です。左のゼフィロスが頬を膨らませて風を起こしていますね。左上にはこの風と一緒に生まれたバラの花が見えます。この絵ではかなり強い風を作っていますが、これは海で生まれ大きなホタテ貝に乗った右のビーナスを岸に吹き寄せているからです。ビーナスの髪が揺れてますね。

ゼフィロスの吹く風は、実は西風。ギリシャでは春の風は西から来るのです。

ビーナス誕生では強い風ですが、普通はそよ風のイメージです。蝶の一種で「ゼフィルス類」という愛称で呼ばれるミドリシジミの仲間は高い木の上で群れを作ってひらひらと舞っています。これは西風神ゼフィロスが作るそよ風に吹かれているという印象からの名前です。写真はミドリシジミ。


(ゼフィロスはギリシャ語でΖέφυροςと書き、英語表記にするとZephyrosになります。ギリシャ語のφはfの音ですがpの感じもあるようで、日本語ではゼピュロスと書かれることも多くあります。)

閲覧数:22回0件のコメント

Comments


bottom of page